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泌尿器科Q&A

- 前立腺肥大症について
- 腎盂腎炎について
- 膀胱炎・尿道炎について
- 尿路結石症について
- 膀胱ガンについて
- 前立腺ガンについて
- 精巣ガンについて
- 性感染症(STD)について
- 血精液症について
- 包茎について
- バイアグラについて
- 膀胱脱について
- 亀頭包皮炎について
- 精巣静脈瘤について
- 精巣捻転症について
- 過活動膀胱(OAB)について
- 尿の出が悪く、勢いがなくなり、排尿の回数が増えてきたのですが、年のせいでしょうか?それとも何かの病気ですか?
- 「前立腺肥大症」の疑いがあります。
高齢男性に特有の病気で、その他にも
- 尿が出なくなる。(尿閉)
- 排尿が我慢できず失禁する。(急迫性尿失禁)
- 急に排尿したくなる。(尿意切迫感)
などの症状が現れます。
これらの症状は「前立腺がん」にも共通します。
ガンの早期発見のためにも「年のせいだから…」と考えずに泌尿器科を受診することをお勧めします。

- 腰の辺りに鈍い痛みがあり、熱も高く悪寒がし、震えも出るのですが、ただの風邪ですか?
- 風邪の症状と似ていますが「腎盂腎炎」のおそれがあります。(風邪では高熱が出ても震えが起こることはありません。)
慢性の場合は急性よりも症状が出にくいので詳しい検査を受けてください。
検査の結果「腎盂腎炎」と診断された場合、全身の管理と適切な治療を行うため1週間程度の入院が必要となります。
- オシッコをすると痛いのですが?
- 腎盂腎炎と症状が似ていますが、熱が無いのなら「尿道炎・膀胱炎」が考えられます。
排尿のときに、出始めに痛みがあるものは「尿道炎」、終わる間際なら「膀胱炎」が考えられます。
「膀胱炎」は尿道の短い女性に多く、一方「尿道炎」は男性に多く現れる症状です。
治療薬がよく効くので治りやすい病気ですが、症状が無くなったからといって自己判断で薬を止めてしまうと、再発や後遺症を残すことがあるので、かならず主治医の指示に従ってください。
- わき腹から腹部、外陰部や精巣にかけてズキズキと痛み、尿に血が混ざったり、膿が出ます。
- 「尿路結石症」の疑いがあります。
ズキズキと痛むのは、腎臓内で出来た結石が膀胱に下降するときに起こり、そのとき結石が尿路を傷つけるため、尿に血が混ざったりします。
また、結石が尿路を塞いでしまった場合に、疝痛発作(吐き気や嘔吐を伴う激痛)を起こすことがあります。
疝痛発作を起こした場合、「急性腎盂腎炎」を合併しやすいので、一刻も早く泌尿器科を受診してください。
- 突然、真っ赤な鮮血のような血尿が出て1〜2回したら普通の尿に戻ったのですが、検査を受けたほうがいいですか?
- 「膀胱ガン」の可能性があります。
血尿は体の危険信号です。ただし、「前立腺肥大症」など他の尿路疾患や、背中を打った時にも血尿が出ることがあります。
しかし、「膀胱ガン」の場合、次に血尿が出るのは数ヶ月から1年先で、その間にガンが大きくなってしまいます。
一回でも血尿が出たら、すぐに泌尿器科を受診して検査を受けてください。
- 尿が出にくくなり、排尿の回数が増えてきたのですが年のせいでしょうか?それとも何かの病気(ガン)ですか?
- 「前立腺肥大症」の症状と似ていますが、「前立腺ガン」が考えられます。
「前立腺ガン」は進行状況によってA.B.C.D.の4つのステージに別れていて、その症状は次のようなものがあります。
- 「前立腺ガン」による症状は有りません。
- ここでも症状は現れないのですが、病巣が大きくなり尿道を圧迫し始めると、尿が出にくくなるなどの症状が現れてきます。
- 尿が出にくくなるなどの他に、排尿時の痛みや血尿が現れます。
- 足が腫れたり、関節や肋骨が痛むなど、他の臓器に転移した状態を指します。
「前立腺がん」は加齢とともに発生しますが、進行のスピードがゆっくりなので、無理に手術をしなくても患者さんの年齢・症状 ・要望に合わせた治療をすることが出来ます。
50歳代から症状が現れることが特に多いので、50歳を越えたら1〜2年ごとに定期的な検査を受けてください。
- 精巣に硬いしこりができ、痛みは無いのですが陰嚢が大きく腫れ上がってきました。何かの病気ですか?
- 「精巣ガン」の疑いがあります。
精巣ガンは進行が非常に早く、短期間のうちに体のあちこちに転移します。
また、精巣ガンと非常に似通った症状の病気もあるので、陰嚢の腫れに気がついたら、恥かしがらずにすぐに泌尿器科で検査を受けてください。
- 排尿時に尿道に痛みがあり、ウミが出るのですが?
- 「淋病」や「クラミジア感染症(非淋菌性尿道炎)」などの「性感染症(STD)」が考えられます。
男性の自覚症状には
- 「淋病」…排尿時に尿道に灼熱感や激しい痛みを感じ、外尿道口が赤くただれて膿が出る。
- 「クラミジア感染症」…淋病より症状が軽いためわかりにくいのですが、水気の多い薄いウミが出る。
などの特徴があります。
しかし、女性には男性ほど自覚症状が出ません。そのため、男性側が病気に気がついたらパートナーの女性と一緒に治療を受けることが重要になります。
- 精液に血が混じっていたのですが?
- 「血精液症」が考えられます。
精嚢・前立腺から精液が出る管の途中の炎症や、アレルギーなどが原因だと考えられます。
精液に血が混じっても悪性であることは極めてまれですが、高齢者の方は悪性腫瘍があるかもしれないということを念頭に置いて、詳しい検査を受けたほうがいいと思います。
- 包茎なのですが手術など治療をしたほうがいいですか?
- 亀頭に包皮で被われている状態を包茎といいます。
どうしても包皮がめくれない状態(「真性包茎」と言います)以外、治療の必要はありません。
ただ、めくってみたことがなく、中に垢が溜まっている状態だと「包皮炎」や「膀胱炎」の原因ともなるので、垢を落として清潔な状態を保ってください。
- バイアグラってなんですか
- ED(勃起不全)の治療薬で、勃起を促す神経信号物質(一酸化窒素)の働きを活性化する作用を持っています。
ただし、使用にあたっては、必ず医師の診断を受けて処方してもらってください。
「バイアグラ」は、ニトログリセリンを常用している心臓病の患者さんが服用すると、相乗効果により急激な血圧降下を起こす危険性があります。
また、糖尿病による動脈硬化症の患者さんや60歳以上の方の服用は極めて危険と言われています。
素人判断や興味本位による服用は絶対に止めてください。
- 尿が近くなって、時々膣からピンポン玉ぐらいのものが出てくるのですが?
- この症状は膀胱が膣のほうへ降りてきて、膣口から顔を出す「膀胱脱」だと考えられます。
膣の壁が弱まった時に、膀胱が落ち込みます。落ち込んだ膀胱は収縮しなくなり機能が低下するため、残尿感があり頻尿になります。
弱ってしまった膣の壁を切り取らなくてはならないので入院治療が必要となります。
- 時々、性器の先が赤くなるのですが包茎と関係がありますか?
- 「包皮炎」が考えられます。
包茎(亀頭が包皮で被われている状態)の場合、亀頭と包皮の間に垢が溜まり、炎症を起こしやすいのです。
患部を清潔にして、抗生物質を含んだ軟膏で治療できますが、一度泌尿器科を受診したほうがいいでしょう。
- 特に痛みは感じないのですが、陰膿の表面に血管の蛇行が見られ、腫れ上がってきたのですが?
- 「精巣静脈瘤」が考えられます。
「精巣静脈瘤」静脈の血液の流れが悪くなるために起こる病気で、主に左側の静脈に起こります。
静脈の弁の機能が悪くなることが主な原因ですが、腎臓のガンが原因になることもあるので、すぐに検査を受けてください。
検査の結果、「精巣静脈瘤」と診断されたら手術の必要があります。
- なんの前兆もなく、いきなり精巣が激しく痛み、寝ていても痛みが引かないのですが?
- 「精巣捻転症」が考えられます。
「精巣捻転症」は思春期に多く見られる症状です。
激しい痛みのほかに、陰嚢が腫れたり、尿に血液が混じることもあります。
ほうっておくと「精巣捻転症」により血流障害が起き、精巣が壊死してしまう恐れがあるので、陰嚢が腫れ上がり、激しい痛みがある場合は、早急に泌尿器科を受診してください。

- トイレが近いことが気になって受診したら、過活動膀胱(OAB)と診断されたけれど、どんな病気なのですか?
- 次のような症状があるものを「過活動膀胱」といいます。
- 「急におしっこがしたくなりもれそうになる:尿意切迫感」
- 「おしっこをする回数が多い(1日8回以上、あるいは夜寝ている間にトイレのために1回以上起きる):頻尿」
- 「トイレに行くまでがまんができずにおしっこがもれてしまう:切迫性尿失禁」
膀胱訓練や骨盤底筋体操などの行動療法や薬物療法で改善します。